クレジットカード現金化は犯罪?逮捕された事例を踏まえて違法性について徹底解説

「クレジットカードのショッピング枠を現金化しようと考えているけれども、犯罪に該当するのだろうか」と不安な方がいらっしゃるかもしれません。

結論から述べると、過去に現金化業者が摘発された事例は存在します。しかし、今のところ、利用者側が逮捕された事例は存在しないので安心してください。なお、刑事とは別の問題として、クレジットカードの利用規約には違反することになるので、民事上の責任が追及される可能性はあります。カード会社のシステムに検知されないためにも、あまり大きな金額を一度に換金するのは控える方が良いでしょう。

本記事では、クレジットカード現金化が犯罪に該当するのかどうか知りたい方のために、過去の逮捕事例を踏まえて違法性について徹底解説いたします。

ご隠居はクレジットカード現金化業者が逮捕された事例を御存知ですか?
うむ、知っておる。ただ、摘発された業者は裏で闇金業を営んでいたり、商品の受け渡しを形式的にすら行わなかったりと様々な問題を抱えていたようじゃな。
過去に業者が逮捕された事例においては、現金化行為そのものが問題とされたわけではありません。あくまでも実質的に貸金業を営んでいたとして、出資法違反の罪に問われました。

なお、今のところ、一般利用者の逮捕例は存在しないので安心してください。ただし、犯罪行為に該当しなかったとしても、カードの利用規約には違反することになり、民事上の違法性が問われる可能性があるので、やりすぎには注意しましょう。

クレジットカード現金化は犯罪に該当するのか?

クレジットカードのショッピング枠を現金化すると、「カードの利用規約」には違反することになります。しかし、「利用規約に違反していること」は「犯罪行為であること」と同義ではありません。

日本では、罪刑法定主義により、刑法などで明確に「犯罪行為」と規定されている行為以外は罰せられない仕組みになっています。クレジットカードのショッピング枠を現金化しても、そのこと自体は構成要件を充足せず、犯罪には該当しません。

なお、現金化行為そのものではなく、出資法違反などを理由として過去に現金化業者が逮捕された事例が存在します。ただし、客側が逮捕されたケースは今のところ存在しないので安心しましょう。

ご隠居、罪刑法定主義って御存知ですか?
もちろん、知っておるわい。近代法治国家における基本原則の一つじゃな。当然、現在の日本においても、罪刑法定主義が憲法31条で明確に規定されておる。
罪刑法定主義とは、どのような行為が犯罪とされるのか、そして、その行為をした場合、どのような刑罰が科せられるのかについて、あらかじめ明確に規定しておかなければならないという原則ですね。

クレジットカードのショッピング枠を現金化すること自体は、刑法などの法律において犯罪行為として規定されていません。そのため、罪刑法定主義に立脚すれば、現金化行為そのものを処罰することはできないでしょう。

過去にクレジットカード現金化業者が逮捕・摘発された事例

過去にクレジットカードのショッピング枠を現金化している業者が逮捕・摘発された事例は存在します。具体的には、以下のような事例です。

・2011年8月に現金化業者が出資法違反で摘発
・2012年7月に現金化業者が脱税で摘発
・2013年9月に現金化業者が出資法違反で摘発
・2014年10月に現金化業者が出資法違反で摘発

まず、2011年と2014年のケースでは、「実質的に闇金業を営んでいた」という特殊な事情があり、それが「出資法違反」に問われました。また、2012年のケースは、あくまでも「脱税」で摘発されており、現金化行為そのものは罪に問われていません。なお、2013年のケースは、実際に商品の授受が行われていなかったことが問題となりました。

摘発例が存在するにもかかわらず、多くの現金化業者は摘発を受けずに長年営業を続けています。そのため、「ショッピング枠で商品を購入する」という形式が整っていれば、闇金業を営んだり脱税行為をしない限りは罪には問われないと考えられます。

仮に、現金化行為そのものを取り締まろうとするのであれば、街中に看板を堂々と出して営業したり、インターネット上でウェブサイトを開設して営業したりすることは、以前から不可能になっているはずです。すなわち、警察としては、現金化行為そのものを取り締まろうという考え方はなく、闇金営業や脱税といった他の事情があった場合にのみ検挙しているのが実情といえそうです。

利用者側は逮捕された事例が存在しない

現金化業者が逮捕・摘発された事例は存在しますが、これまで一般の利用者が逮捕された事例は存在しません。そのため、安心してクレジットカード現金化業者を利用してください。

ただし、刑事上の責任が問われないとしても、民事上の責任が追及される可能性は残るので、やりすぎには注意しましょう。一度に多額の現金化を行うと、カード会社が探知する可能性があります。カードの利用規約に違反していることは事実なので、カード会社の不正利用検知システムに引っかからない程度の金額に留めて置くことが肝要です。

民事上の違法性が問われる可能性はある

クレジットカードのショッピング枠を現金化しても、一般利用者が逮捕される心配はないと言えます。しかし、カードの利用規約では明確に現金化行為が禁止されているので、民事上の違法性が問われる可能性は否定できません。

民事の問題としては、「利用規約違反を理由として一括返済を求められる」とか「自己破産する際に免責不許可事由になる」といったことが考えられます。実際には、裁判官の裁量で免責になるケースが殆どですが、破産管財人が選任されたり、通常よりも自己破産するのに長い時間がかかったりするといった問題が生じます。

一度に多額の現金化を行うことは、カード会社の不正利用検知システムに探知されるリスクが大きくなるので避けてください。クレジットカード現金化は、あくまでも一時的な資金繰りと考えて、後で返済できる程度の金額に留めて置く方が良いでしょう。

ご隠居、一般の利用者がクレジットカードのショッピング枠を現金化しても罪には問われないんですよね?
うむ、現金化業者は過去に摘発された事例があるが、それも現金化行為そのものが理由となっているわけではないようじゃのう。ただし、一般利用者も民事上の責任が追及される可能性は否定できないので注意する方がよいじゃろうな。
カードの利用規約違反であることは事実なので、カード会社の不正探知システムに引っかかるような取引は避ける方が良いでしょうね。

一度に多額の現金化を行うとカードを利用停止にされた上で、一括返済を求められる事態に陥るかもしれません。また、自己破産する際に免責不許可事由となる可能性もあります。現金化は一時的な資金繰りとして利用し、すぐに返済できる程度の金額に留めるべきでしょう。

クレジットカード現金化は利用規約違反に該当する

クレジットカードの利用規約には、現金化を目的とした利用を禁じる条文が含まれています。そのため、ショッピング枠で何らかの商品を購入して現金化を行うと、カードの利用を停止されたり、一括返済を求められる可能性があります。

ただし、「現金化を目的としているのかどうか」を外形的に判断することは極めて困難です。カードの利用履歴上は、あくまでも「何らかの商品をショッピング枠で購入した」という風にしか記録されておらず、その「商品を換金したかどうか」まではカード会社が知ることはできないからです。

これは、自分自身でAmazonギフト券などの金券類やゲーム機(Nintendo Switchなど)、iPhone端末といった換金しやすい商品をショッピング枠を使って購入して、何らかの方法(フリマアプリやオークションサイト、古物商)で売却したとしても、現金化業者を利用したとしても同じです。

自分自身で現金化を行う場合、「どの程度の金額までなら大丈夫なのか」「どの商品なら怪しまれないか」といった判断が難しい問題がありますが、現金化業者の場合、数多くの取引経験から、カード会社に怪しまれない範囲で現金化を実行するノウハウが蓄積されています。

いずれにしても、カードの利用規約違反であることを念頭に置き、程々の金額に留めておきましょう。あくまでも、現金化は「一時的な資金繰り」のために行うべきであり、長期的に経済状況の改善が見込めない場合は、早目に自己破産などを検討しましょう。

クレジットカードの現金化って、カードの利用規約違反には該当するんですね。

そうですね。基本的に現金化したとしても、それが現金化目的なのかどうかは判断できません。ゲーム機とかスマートフォン端末を購入しても、通常の利用と区別できないからです。ただし、カード会社は、過去の膨大な取引データを基に、不正の疑いがある取引を自動検知するシステムを構築しているので、一度に多額の現金化を実行するのは避ける方が良いでしょう。

民事上の責任が問われる可能性があるので注意

万が一、クレジットカード会社が「現金化を目的とした取引であり、利用規約に違反している」と判断した場合、カードの利用を停止されたり一括返済を求められたりする可能性があります。

一括で返済するように督促を受けたにもかかわらず、返済を怠っていると、裁判所から支払督促を受けるケースがあるので注意しましょう。裁判所の支払督促も無視していると、最終的には財産の差し押さえを受けるケースがあります。

以前は債権者が債務者の銀行口座などを特定しなければならなかったのですが、2020年4月1日から改正民事執行法が施行され、裁判所が口座の特定を行う仕組みに変わっているので、裁判所からの支払督促が届いたら早目に弁護士に相談することをおすすめします。

自己破産する際に免責不許可事由に該当する

クレジットカードのショッピング枠を現金化していた場合、後で自己破産する際に問題が生じる可能性があります。具体的には、「免責不許可事由」に該当し、破産手続きが長期化します。

財産が殆ど残っていない場合、自己破産は、破産管財人が選任されずに「同時廃止」といって手続き開始と同時に終了することが通常です。しかし、免責不許可事由がある場合は破産管財人が選任され、「異時廃止」といって手続き開始と同時に終了せず、管財人による財産調査や裁判官への反省文提出が必要になるため、時間がかかります。

ただし、免責不許可事由があったとしても、最終的には裁判官が裁量で免責許可するケースが殆どなので安心してください。

クレジットカード現金化は免責不許可事由に該当みたいですけど、最終的に裁判官の裁量で免責されるのなら安心ですね。

本当に困ったときは、自己破産も選択肢の一つです。ただし、同時廃止にならないので、自己破産に時間がかかってしまう点は留意しておくべきでしょうね。

クレジットカード現金化は刑事訴追を受けないように営業している優良業者を選ぼう

過去に摘発を受けた現金化業者は、闇金営業を裏で行っているなど反社会的な要素がありました。利用者側の逮捕事例はありませんが、問題のある業者と関わると後で何らかのトラブルが発生する可能性が否定できません。そのため、優良業者を選んで現金化を実行する方が安心・安全です。

優良業者を見分けるには、以下のような点をチェックすると良いでしょう。

・古物営業許可を受けているかどうか
・その地域で長く営業しているかどうか

ご隠居、最近はインターネット上でウェブサイトを開設している現金化業者が多いですね。
そうじゃな。街中で営業している業者であれば、長年営業している優良業者であるかどうか分かりやすいのじゃが、インターネット上だと中々、優良業者なのか悪徳業者なのか判別が付きにくいのう。
インターネット上でウェブサイトを開設して営業している現金化業者であっても、必ず古物営業許可が必要です。

古物営業許可番号を照合することで、優良業者と悪徳業者の判別が可能です。現金化を実行する前に、必ず確認することをおすすめします。

利用する前に古物営業許可を受けているかどうかをチェック

現金化業者は、古物商としての営業許可(古物営業許可)が必要です。実際にリアルの店舗を構えてる業者だけではなく、インターネット上でウェブサイトを開設して営業している業者でも必要です。

なお、リアル店舗の場合は店頭に掲示されているので、それを目視確認しましょう。ウェブサイトの場合は、サイト内に必ず記載することが認められているので、その内容をチェックしてください。

都道府県の公安委員会の公式サイトでは、インターネット上のウェブサイトで営業する古物商の「古物営業許可番号とサイトURL」の組み合わせが公開されています。現金化業者を利用する前に、一度、公安委員会の公式サイトで許可番号やURLが正しいものであるかどうか調べてみましょう。

インターネット上で営業している業者には注意

リアル店舗を構えている業者であれば、いつ頃から営業を開始しているかどうか、ある程度は判断可能です。長年、地域に密着して営業を継続している業者であれば、悪徳業者の可能性は低いと言えるでしょう。

しかし、インターネット上のウェブサイトで営業している業者の場合、どのくらいの営業歴があるかどうかを判断することが困難です。中には詐欺的なサイトもあるので細心の注意が必要です。ウェブサイト上で営業する現金化業者を利用する際には、特に気を付けて古物営業許可番号やURLをチェックしましょう。

利用者側が逮捕される心配はないが利用規約違反には該当するので適度に現金化しよう

クレジットカードのショッピング枠を現金化しても、一般利用者が逮捕される心配はありません。ただし、カードの利用規約には違反することになるので、カードの利用を停止されたり、一括返済を求められたりするリスクはあります。

刑事上の責任は追及されませんが、民事上の違法性は否定できないので、「一時的な資金繰り」としての利用に留め、あまり大きな金額を現金化することがやめておきましょう。なお、自己破産する際に、クレジットカード現金化は「免責不許可事由」とされますが、最終的に裁判官の裁量で免責されることが殆どなので安心してください。

本記事が、クレジットカードのショッピング枠現金化が合法なのか違法なのか、犯罪行為に該当して逮捕されるのかどうかについて知りたい方のお役に立つことができれば幸いです。